みてみてマーク ままこ滝 くりちゃん


ままこ滝

ままこ滝

川から小野湖にはじける様に流れ落ちる水は、今なお語り継がれる「ままこ滝伝説」の時を刻み続けるかのようです。

天保年間、須木村(西諸県郡/現在の小林市須木)麓部落の農家に、幼い女の子があった。早くに母を失い、父と2人で暮らしていたが、そのうち父は後妻を迎えた。

新しく迎えた継母は、根性の曲がった女で、父が家にいる間は素振りにも見せないが、父が一歩外に出ると、早速娘をいびり始める。厳しい折檻を加えるのはいつものことで、母親のためにすすり泣いている幼女の姿に村人は同情した。
「不憫な子よ。」・・・・・・・・人々は噂しあった。

かりそめの病が元で、そのうち父もこの世を去った。後には、四十幾歳かの継母と、六つの幼女の二人だけがとりのこされた。もともと愛情を感じていない子供は、継母にとっては、いよいよ厄介になるばかりである。

「この子さえいなければ、あとは気ままに暮らせるのに・・・・。」
そのうち継母は、不適な考えを起こした。ある日、継母は娘を誘って、付近の山へ薪拾いに出掛けた。帰途、背後に赤松の林の連なる、丘の台地の上へ、継母は娘を連れてきた。台地のすぐ真下、足下遙か深くには、渓流が流れており、台地の対岸には大きな高い滝がかかっている。

「きょうはご苦労だったね。疲れただろう。」
滝壺を直ぐ真下に見る平べったく狭い岩の上に腰を下ろすと、いつになく優しい調子で継母は娘に話しかけた。滝壺に落ちる物凄い滝の音が聞こえるばかりで辺りには人影一つ見当たらない。

「おや、お前の頭には、しらみが沢山いるじゃないか。」

娘の髪に継母は手をやった。珍しい継母の態度に、娘は体をすりよせ、いかにも心地よさそうに無心に頭を母の手に任せていた。

機会を狙っていた継母は、間もなく、辺りに人影のないのを見ると突然、娘を崖の上から突き落とした。しかし、そのとき娘は継母の前垂れの紐に手を掛けていた。娘が高い崖から滝壺へ転落した途端、不覚にも継母の体は娘のそれに折り重なるようにして、深い水の中へ落ちていった。

継母と娘が非業の死をとげた後、村人たちは、薄幸の娘を哀れと思い、滝の付近の岩陰に、観音像を奉ってやった。滝もその後は継子滝、または観音滝と呼ばれるようになった。

みてみてマーク
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